本ページには漫画考察に関する内容が含まれます。
調べるに至った動機
漫画考察をしているのですが、その中で顔が似ているクローンっぽい人間が出てきます。
その人間がクローンなのか、人工的に作り出された生命(人造人間)なのか……その漫画ではどちらなのか明かされていないのですが、考察を続けている中で、
クローンって一体何なのよ?
と気になり、漫画のクローンっぽい人間の正体考察のためにも、また、私の知的好奇心からも、
クローンを知りたい!!
と思って調べた次第です。
せっかくなので、調べた結果だけではなく、調べていて「これってどういうこと?」と思ったことや、私なりに考えたことも書いていきます!
※漫画考察サイトは見つけてください🤪
※ネットや書籍などで調査していますが、一個人の調査結果です。
正確な情報については、必ずご自身でも調べて判断してください。
クローンとは?
まずクローンを調べます。
今回も生成AIを駆使しつつ、ネットで裏どり調査もします。
ざっくりクローンとは?
まさかの文部科学省に「クローンって何?」という解説ページがありました。
クローンとは、ざっくり言えば、
遺伝的に同一である個体や細胞(の集合)
というものです。
人間で分かりやすく例えるなら、
一卵性双生児
が近い存在ですね。
一卵性双生児は、もともと1つの受精卵が分かれてできるため、基本的に同じ遺伝情報を持っています。
つまり「遺伝的に同じような個体」という意味では、自然界にもクローンに近い存在がいるわけです。
ただ、ここでいきなり「クローン=完全なコピー人間」と考えてしまうと、どうやら違うようです。
ここは後で詳しく調べます。
なお、クローンという言葉自体は人間だけに使うものではなく、遺伝子や細胞などにも使われます。
今回は話が広がりすぎるので、
「人間のクローン」
にスポットライトを当てて調べていきたいと思います。
何がすごい?
クローン技術の何がすごいと言うと、
元となる個体の遺伝情報を利用して、新しい個体を作れる
というところでしょう。
特に体細胞核移植という方法では、精子による受精を使わずに、体細胞の核にある遺伝情報を利用して発生を始めさせることができます。
普通、人間が生まれるときは、
「卵子+精子」
ですよね。
ところがクローンでは、これとは違う方法で個体を作ろうとするわけです。
そう考えると、かなりすごい技術です。
もしかしたら、
「これで人間を増やせるのでは?」
と思ってしまいます。
さらにAIが人間の仕事を奪っている昨今、
「じゃあ人間の天才をクローンで量産すればいいのでは?」
などと、凄まじい怖いことを考えてしまう私です😱
もちろん、現実にはそんな簡単な話ではありません。
そもそもクローンを作ったからといって、同じ才能や性格になるわけでもありません。
ここも今回調べていて面白かったところです。
どうやって「創る」のか?
クローンについて調べていると、いくつかの方法が出てきます。
今回は「個体を作る」という意味でのクローンに絞って、ざっくり2つに分けて考えてみます。
- 受精後の初期胚を利用する方法
- 成体の体細胞を利用する方法
1つ目は、受精した後のごく初期の段階で細胞を分けるような方法です。
受精卵が発生していく初期段階では、細胞が分かれてそれぞれが個体になることがあります。
人為的にそのような状態を作ることで、遺伝的に同じ個体を作ることができます。
イメージとしては、
「1つの受精卵から、同じ遺伝情報を持つ個体を複数作る」
という感じです。
一卵性双生児が自然に発生する仕組みに近いですね。
ただし、この方法では元となる受精卵が必要になります。
そのため、私が最初にイメージしていた「今いる人間をコピーする」というクローンとは少し違います。
そして2つ目。
こちらが、私が想像していた「クローン」にかなり近い方法です。
有名なのが、
体細胞核移植
です。
体細胞というのは、ざっくり言えば身体を作っている細胞です。
その体細胞から核を取り出します。
そして、別の卵子から核を取り除き、その卵子に先ほどの核を移します。
さらに発生を開始させ、胚を代理母の子宮に移植して育てます。
かなり簡略化すると、
クローン元の体細胞
↓
核を取り出す
↓
核を取り除いた卵子に移す
↓
発生させる
↓
代理母の子宮で育てる
↓
クローン個体
という流れです。
これなら確かに、
「元の個体の遺伝情報をコピーした個体」
という感じがします。
そして、この方法で有名になったのが、あの羊です。
しかし法律では禁止しています
すごい技術に思われますが、人間のクローンを生み出すことについては慎重な姿勢が取られています。
日本では「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律」があり、人クローン胚などを人や動物の胎内に移植することは禁止されています。
つまり、少なくとも日本では、
「クローン人間を実際に誕生させる」
という方向には法律上の大きな制限があります。
なぜここまで規制するのか?
これには倫理的な問題があります。
人間はこれまで、基本的に卵子と精子が受精し、母体の中で胎児が成長するという形で生まれてきました。
そこに、
「ある人間の遺伝情報を使って、別の人間を作る」
という技術が入ってくる。
そうなると、
「クローンとして生まれた人の人権はどうなるのか?」
「誰がクローンを作るのか?」
「クローン元の人間と同じ人生を期待されないか?」
など、今まであまり考える必要がなかった問題が大量に出てきます。
また、クローンを大量に作ったら遺伝的多様性が失われるのではないか、という問題も考えられます。
ただし、これは「クローンを作ったら全人類が同じ遺伝子になる」という単純な話ではありません。
それでも、人間を人工的に作ることについては、技術だけではなく倫理や法律まで考えないといけない。
かなり難しい問題ですね。
そもそも人で成功しているのか?
ここまで調べて、気になる人間クローンの存在ですが、
人間を誕生させる生殖クローニングが成功したと確認された事例はありません!
法的にも規制されていますが、そもそも「人間のクローンを誕生させることに成功した」と信頼できる形で確認された例はないようです。
成功してたら大騒ぎしてますよねぇ。
ニュースどころの話ではありませんw
なお、「人間のクローン研究が存在しない」という意味ではありません。
ヒトの細胞や胚を利用した研究は行われています。
ここは、
「ヒトのクローンに関する研究」
と、
「クローン人間を誕生させること」
を分けて考えたほうがよさそうです。
他の生物では?
では、人間以外ではどうなのか?
他の動物では、実際にクローン個体が作られています。
有名なのが、
1996年に誕生した羊の「ドリー」
です。
ドリーは、成体の体細胞から作られた世界初のクローン哺乳類として有名になりました。
ざっくり言えば、ある羊の乳腺細胞から核を取り出し、それを別の羊の未受精卵から核を取り除いたものに移します。
そして、その胚をさらに別の羊の子宮に移植して育てます。
つまり、
羊A → 遺伝情報を利用
羊B → 卵子を提供
羊C → お腹で育てる
という、3頭の羊が関係する仕組みです。
「クローン羊を作る」と聞くと、羊1頭からそのままコピーするようなイメージがありますが、実際にはそうではないんですね。
そしてドリーは1996年に誕生し、1997年にその成果が発表されました。
その後、ドリーは6歳で亡くなっています。
一般的な羊より若く亡くなったため、
「クローンだから早く老化したのでは?」
という議論もありました。
ただし、クローンだから必ず寿命が短くなる、と単純に言えるわけではないようです。
このあたりも、クローンは「完全コピー」という単純なものではないことを感じます。
オリジナルの人間とどう違うのか?
では、最初の疑問です。
クローンはオリジナルの人間と何が違うのでしょうか?
ここ、私は最初、
「DNAが同じなら、ほぼ同じ人間になるんじゃないの?」
と思っていました。
しかし、どうやらそうではありません。
クローンで基本的に同じになるのは、遺伝情報です。
でも、人間の顔や体格、性格などは、遺伝だけで決まるわけではありません。
育った環境、食事、経験、教育、生活環境など、いろいろなものが影響します。
もちろん遺伝の影響もあります。
なので、
DNAが同じ
=顔も完全に同じ
=性格も同じ
=記憶も同じ
ではありません。
一卵性双生児を考えると分かりやすいです。
一卵性双生児は遺伝的に非常によく似ていますが、当然ながら同じ人間ではありません。
同じDNAを持っていても、それぞれ別の経験をして、別の人生を歩みます。
クローンも考え方としてはこれに近いです。
「育ってきた環境が違うから~~」ということなのでしょうか。
私が気になることを言うコーナー
ここからが調べたクローンに関して、私が思ったことを何でもかんでも言っていきます。
科学的な説明というより、ここからは私の妄想も入りますw
本当に人間クローンの作製は成功していないのか?
真っ先に思いつくのはこの疑問です。
都市伝説っぽく聞こえますが、
「実は人間クローンはすでに存在しているのでは?」
なんてことを考えてしまいます。
世界には何十億人もの人間がいるわけです。
その中に、実は誰かのクローンが混ざっていたとしても、私たちには分からないのでは?
……そんなことを考えると、ちょっと怖い・・・😱
ただし、ここはあくまで私の妄想です。
でも、もし本当にいたら?
街中ですれ違っても、私たちはそれがクローンだとは気づけないかもしれません。
そう考えると、漫画で「実はクローンでした!」という展開が出てくるのも、なんとなく分かる気がします。
実はドッペルゲンガー
クローンあるいは双子を連想する言葉に、
「ドッペルゲンガー」
があります。
実は「ドッペルゲンガーを見た!」という人は、人間クローンを見たということもあり得るのではないでしょうか?
……と思ったのですが、
ドッペルゲンガーは一般に、
自分自身の姿を自分で見る幻覚
などを指す言葉です。
つまり、
ドッペルゲンガー=生物学的なコピー
ではありません。
クローンとドッペルゲンガーは、似ているようで全く別物ですね。
では人造人間とは?
冒頭で書いたように、クローン以外に人間を作る方法で知っている言葉に、
「人造人間」
があります。
有名なのが超々人気漫画『ドラゴンボール』の人造人間でしょう。
では、人造人間とは一体何なのか?
調べてみると、「人造人間」という言葉はかなり広く使われているようです。
人工的に作られた人間のような存在や、人間そっくりのロボットなどを指して使われることがあります。
ここまで見ると、
クローンと人造人間は、そもそも作り方も考え方も違う
ようです。
クローンは、
「既存の生物の遺伝情報をもとに、遺伝的に同じ・ほぼ同じ個体を作る」
という方向。
一方で人造人間は、
「人工的に人間のような存在を作る」
という、もっと広い概念になりそうです。
人造人間については、別途記事でさらに調べてみたいと思います。
まとめ
今回クローンについて調べて分かったことをまとめます。
- クローンとは、遺伝的に同じ、または非常によく似た個体や細胞などを指す
- 人間のクローンを考える場合は「生殖クローニング」が重要
- 人間を誕生させる生殖クローニングが成功したと確認された事例はない
- クローンだからといって、顔や性格、記憶まで完全に同じになるわけではない
最初は、
「クローン=オリジナルの人間をそのままコピーした人間」
だと思っていました。
しかし調べてみると、
「遺伝情報が同じでも、別の人間になる」
ということが分かりました。
そうなると、私が漫画で見ている「クローンっぽい人間」はどうなのでしょう?
顔が似ている。
能力も似ている。
でも記憶は違う。
果たしてこれはクローンなのか?
それとも人造人間なのか?
そもそも、もっと別の存在なのか?
人造人間についても早く知りたくなりました。
参考 関連用語
今回クローンを調べていて、さらに気になった言葉をまとめておきます。
| 用語 | 簡易的な説明 |
|---|---|
| 人造人間 | 人工的に作られた人間のような存在を指す言葉 |
| ドッペルゲンガー | 自分自身の姿を見る幻覚などを指す言葉 |
| アンドロイド | 人間の姿や性質を持つように作られたロボット |
| 人工生命 | 生命の特徴を人工的に再現・研究する分野 |
| 体細胞核移植 | 体細胞の核を卵子に移植して発生を開始させる技術 |
| iPS細胞 | 体細胞を初期化して作る人工多能性幹細胞 |
このあたりも今後調べていきたいと思います。
参考 主な歴史
参考までに、クローン技術に関係する主な出来事をまとめておきます。
| 年代 | 出来事 |
|---|---|
| 1885年 | ハンス・ドリーシュが、ウニの受精卵を分割しても、それぞれが発生できることを実験で示した。 |
| 1938年 | ハンス・シュペーマンが、細胞核を移植する「核移植」の考え方を提唱した。 |
| 1962年 | ジョン・ガードンが、分化したオタマジャクシの細胞核を利用してカエルを作る実験に成功。分化した細胞の核にも、個体を作るための遺伝情報が残っていることを示した。 |
| 1970年代 | マウスなどの哺乳類で核移植の研究が進められるが、技術的な壁が続いた。 |
| 1984年 | スティーン・ウィラドセンが、羊の胚細胞を使った核移植によってクローン羊を作製した。 |
| 1996年 | イアン・ウィルムットらの研究チームが、成体の体細胞からクローン羊「ドリー」を誕生させた。研究成果は1997年に発表された。 |
| 2006年 | 山中伸弥らがマウスの体細胞からiPS細胞を作製することに成功。核移植とは異なる細胞の初期化技術として大きな注目を集めた。 |
| 2013年 | ヒトの体細胞核移植を利用して、胚性幹細胞(ES細胞)を作製する研究成果が報告された。これは「クローン人間を誕生させた」という意味ではない。 |
| 現在 | クローン技術は、研究用動物、家畜、遺伝子疾患モデル、希少動物の保全など、さまざまな分野で研究・利用されている。 |
参考サイト
- 文部科学省「クローンって何?」
- e-Gov法令検索「ヒトに関するクローン技術等の規制に関する法律」
- NHGRI(米国国立ヒトゲノム研究所)「Cloning Fact Sheet」