【エド・ゲイン考察】『サイコ』のモデルは本当にシリアルキラーか?史実の立証件数と死体盗掘の真相

実在事件・シリアルキラー

※当記事は犯罪を助長するものではありません。

なぜだかわからないのですが、2018年ごろ。ちょうど30歳前後の時にシリアルキラーや事件などを調べるようになりました。

国内外問わず未解決事件、凄惨な事件、オカルトな事件、都市伝説、怪談……などなど。
今思えばその時は正直メンタル病んでたのではないかと思います(笑)

最初にネット検索で引っかかったのがシリアルキラーだったので、いろんなサイトを見てシリアルキラーをだいぶ調べたというか、読み物としてみていました。
今では古本でその手の本を買ってしまうくらい興味を持つようになっています。

自分が調べたり、感じたことをどこかにまとめたいなと思い、丁度漫画考察のブログも始めたことなので、このサイトを別に立ち上げた次第になります。

漫画考察のために史実や科学などを調べていますが、実はシリアルキラーやら未解決事件やらが一番語りたいのです。
とは言え、センシティブなので気を付けて語りたいと思います。

今回はエド・ゲイン。

まずは紹介

エド・ゲイン(本名:エドワード・セオドア・ゲイン, 1906年8月27日 – 1984年7月26日)は、1950年代にアメリカ・ウィスコンシン州プレインフィールドで猟奇的な犯罪を起こした男です。「プレインフィールドの屠殺解体職人(The Butcher of Plainfield)」などの異名で知られ、後世の多くのホラー映画や心理サスペンス作品に決定的な影響を与えました。

確定している主な事実

  • 立証された殺人は2件: 多数を殺害した「連続殺人鬼(シリアルキラー)」として語られがちですが、彼の手によって殺害されたことが裁判で正式に立証されているのは、1954年のメアリー・ホーガン(居酒屋店主)と1957年のバーニス・ウォーデン(金物店主)の女性2名です。
  • 死体泥棒と損壊: ゲインの自宅から発見された多くの人間の遺体や、それらで作られた物品(人間の皮膚を使った調度品や衣服、骨で作られた器など)の大半は、彼が地元の墓地から掘り起こした死体(盗掘)を加工したものでした。
  • 母親への執着: 狂信的で支配的な母親(オーガスタ)から強い精神的影響を受けて育ちました。1945年に母親が他界した際、彼女の寝室をそのままの状態で封鎖し、聖域(シュライン)として保存していました。
  • 裁判と最期: 1957年の逮捕直後、慢性統合失調症と診断され、精神的に裁判を受けられない状態(不適格)とみなされました。10年以上の治療を経て1968年にようやく裁判が行われ、第一級殺人罪で有罪判決を受けましたが、同時に「心神喪失(精神異常)」であったと認められたため、刑務所ではなく精神病院へ送られました。その後、1984年に病院内で病死(癌による合併症など)しました。

ポップカルチャーへの影響

彼の異常な犯罪実態(母親への異常な執着、人間の皮膚でマスクや服を作るなど)は、アメリカ社会に大きな衝撃を与え、以下の伝説的なフィクション作品のモデル・インスピレーション源となりました。

  • 映画『サイコ』(アルフレッド・ヒッチコック監督)のノーマン・ベイツ
  • 映画『悪魔のいけにえ』のレザーフェイス(作中でのチェーンソー使用などの残虐描写は映画の創作であり、実際のゲインはチェーンソーは使用していません)
  • 映画『羊たちの沈黙』のバッファロー・ビル

という感じです。

人物詳細は👇

【犯罪/人物】エド・ゲイン
50年代のアメリカを震撼させたシリアルキラー「エド・ゲイン」。母親の異常な精神的支配から始まった狂気の根源、自宅から発見された人間の皮膚による家財道具のファクト、そしてトマス・ハリスの『羊たちの沈黙』など大衆文化に与えた影響を客観的に整理します。

異常ではある

ゲインが異常と思われるのは下記2点

  • 極度のマザーコンプレックス
  • 墓荒らしによる遺体損壊

まず母親自体が異質でした。男性と関係を持つのは子を産むためと考え、息子二人に偏った性教育をしたそうです。こういうのがモンスターを生む原因になりそうなんですけど……。

兄のほうはこれに従わなかったそうですが、ゲインはこの考えにどっぷりつかってしまい、ほとんどマザコンのような性格になります。

そして母親が亡くなると喪失感が半端なく、異常な行動を起こし始めるのです。

まさに”サイコ”が誕生するのです。

母の死後ゲインが行ったのは前述していますが、墓荒らしと死体損壊。その数はおよそ10体を超えるといわれています。
さらに母親に雰囲気の似た女性二人を銃で殺害。自宅に持ち帰り死体を使って”モノ”を作ります。

うち一人はカエルの解剖のように股から裂かれて吊るされていたようです。(英語で調べると画像がヒットしますが、本物かは判断付かず。衝撃的なので見ないほうが良いです。)

二人目の殺害で住民に怪しまれ、犯行が発覚します。

警察官はゲインの部屋を調べたそうですが、凄惨極まりなかったそうです。
今でいうと特殊清掃の現場でしょうか。ただゲインの場合は量が違います。十人以上もの分解された死体があったのです。

ゲイン自体は普段は温厚だったそうです。しかし、まともな教育を受けていなかったためか、どこか世間知らずで幼い一面もあったそうです。
生い立ちを聞けばちょっと危うそうな気もしますが、こういうのってなかなか発覚しないものです。

正直そんなに突出していないと思う

殺人犯を評価するのもアレですが、シリアルキラーを結構調べた私からすれば、ゲインはそこまで注目されるほどではありません。世間ではもっと極悪非道な凄いことをしている悪人が山ほどいます。

Netflixで有名になったジェフリー・ダーマーに比べれば数ランク落ちると思っています。

二人の命を奪っているので断じて許されることではありませんが、死体損壊の罪状のほうが注目されており、また、母オーガスタの偏った性教育がゲインを誤った方向に導いたに違いありません。
シリアルキラーの中には被害者を生きたまま拷問する輩もいれば、死体を食べる人間もいるのです。そんな輩が一人や二人であればゲインも目立つでしょうが、そうではなく、何十人もいます。

そんなわけで私は世間ほどゲインに興味をひかれていないのです。

ではなぜ注目されるのか

ゲインが注目される理由は大きく3つあると思っており、その一つは有名な映画のモデルになったことかと思います。

特にサイコはゲインが逮捕されたわずか3年後の1960年に公開されており、実在の事件を元ネタにした映画としてはタイムリーかと思います。さらに映画監督は名匠ヒッチコックです。

そしてもう一つの要因は、死体を掘り起こし、その死体でマスクなど様々な”モノ”を作成したということ。この異常な行動がマニアやら研究者の心をくすぐったのでしょう。

加えてもう一つ挙げるとすれば、ゲインが住んでいた地域は人口が少ない小さな田舎町だったという点です。そんな閉鎖的な環境で、誰も気づかないうちに異常な世界が作られていたという不気味さも、人々の関心を集める理由だと思います。

というより墓地から死体をこんなに運んでも気づかれないものなのか?
犯行期間は4~5年あったようですが、死体があるのならば異臭が立ってもおかしくはないはずです。

このような事件にはあるあるですが、発見・発覚が遅れて犯行が過大評価されてしまうケースもあります。私的には、事の顛末を含めてさほどオカルト(超自然現象的な謎)な事件には思えないです。

シリアルキラーか?

シリアルキラーの簡易的な定義は下記です。

一定の冷却期間を置いて複数の殺人を繰り返す連続殺人犯

シリアルキラーの元となった連続殺人鬼テッド・バンディは30人以上も殺したといわれています。それに比べてゲインは2人です。殺人の数だけでいえばシリアルキラーと呼べるほどではありません。

もちろん世間からシリアルキラーと呼ばれたり、専門家によって呼ばれなかったりしていますが、厳密な定義上はシリアルキラーから外れます。
特にこだわる必要はないのですが、いろんなシリアルキラーを見てきた私としては違和感があったので、ここで発散しておきたかった次第です。

どちらかというと死体愛好(ネクロフィリア)やら何かしらのフェチズムのほうが異常なのです。殺人のほうに焦点を当てるケースではありません。再三ですが、もちろん、快楽的な殺人は絶対許されるべきものではありません。

余罪

ゲインのそのほかの犯行として疑われているのが、子供のころ火事があり、その時に一緒にいた兄を殺害した疑いがあることです。
しかしこれは逮捕後に言われだしたことであるので、後知恵バイアスの可能性が高いです。

近年も特に変わりませんが、犯罪者は逮捕後にさらに悪者にされる風潮があるので、そのためかと思います。

最期

逮捕されたゲインは精神異常(心神喪失)で無罪(※裁判不適格および刑事責任能力なし)と判決され、精神病院に収容されたようです。そして精神病院で死去しました。享年77歳。長生きな方でしょうか。
逮捕時すでに50を超えていたのと、明らかに異常な犯行だったので精神病院から出ることはありませんでした。出したら犯行を繰り返したことでしょう…

個人的プロファイリング

特筆すべきはやはり死体処理です。この点に関しては1,2を争うほどといっても過言ではありません。かつて歴史上の戦争犯罪で行われたような凄惨な物資化(人間の皮膚や髪の加工など)に匹敵します(ただし、あちらは生きた人間に対して組織的に行われたものなので、さらに残虐ですが)。

シリアルキラー(連続殺人犯)として見るならば、やはり幼少期のトラウマが大きそうです。もちろんそれが犯行に直結するとは科学的に立証されていませんが、母親の過干渉や歪んだ性的考えの影響は明らかです。精神的虐待であって、身体的虐待(暴力)でなかったことが唯一の救いでしょうか。

犠牲者数 (1) 計画性・組織性 (2) 生体拷問・残虐性 (2) 死体処理の異常性 (5) 心理的支配欲 (4) 0 1 2 3 4 5
犯罪特性プロファイリング (5段階)
冷却期の長さ (1) 殺人数の多さ (1) 性的動機の強さ (2) 幼少期トラウマ影響 (4) 社会的孤立度 (5) 0 1 2 3 4 5
シリアルキラー指標 (5段階)

大衆文化に影響を与えた”異常者”

あまり安易に総評したくはないですが、死体で作品を作るというその常軌を逸した異常性が、結果として後世の大衆文化に多大な影響を与えた稀有な犯罪者です。

純粋なシリアルキラーの系譜とは少し異なりますが、”ある意味”で映画や小説の題材として、これほどクリエイターの創作意欲をそそる事件も他にはないのかもしれません。

人物詳細は👇

【犯罪/人物】エド・ゲイン
50年代のアメリカを震撼させたシリアルキラー「エド・ゲイン」。母親の異常な精神的支配から始まった狂気の根源、自宅から発見された人間の皮膚による家財道具のファクト、そしてトマス・ハリスの『羊たちの沈黙』など大衆文化に与えた影響を客観的に整理します。

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